茶杓の銘 二月
問答の際、「茶杓の名」などに使える季節の言葉、茶趣を記載しています。
今回は「二月」です。
二月 / 如月
寒い冬が終わり、春に向かって動き出す
まだまだ寒さが厳しい二月。
更に衣を重ね着するという意味から「衣更着(きさらぎ)」になったという説があります。
寒い季節は熱々のお茶をいただきたいものですね。
淡雪(あわゆき)
春先に大きい雪片で降り、地面に落ちたあとすぐに消えてしまう軽い雪を指す言葉です。春の季語です。
一陽来復(いちようらいふく)
よくない事の続いた後にいい事がめぐって来ること。
鶯笛(うぐいすぶえ)
鶯の鳴き声に似せた音が鳴る笛のことを指します。
薄氷(うすごおり)
薄く張る氷のことを指します。春、気温が下がった時よく見られます。
梅が香(うめがか)
梅の花の香りのことを指します。
寒月(かんげつ)
冬、寒々としてさえわたって見える月のことを指します。
寒松(かんしょう)
冬の松のことを指します。
冬の寒気に耐える松は、節義をまげないことのたとえとしても知られています。
寒梅(かんばい)
寒い中に咲く早咲きの梅の花のことを意味します。
紅梅(こうばい)
濃い桃色の花を咲かせる梅のことを意味します。
東風(こち)
冬の季節風が終わり、早春に吹く東寄りの風のことを意味しています。
此の花(このはな)
梅の花の雅称です。
魁(さきがけ)
先陣を切って進むことを意味します。
下萌(したもえ)
早春、雪や土の下から、草の芽が人目につかず生え出ることと、その芽のことを意味します。
春光(しゅんこう)
春の日差しや春の光景という意味を持ちます。
清香(せいこう)
清らかな良い香りのことを意味します。特に梅の花の香りのことを言います。
節分(せつぶん)
節(季節)の分かれ目のことを指し、 昔は立夏、立秋、立冬、それぞれの前日のことを節分と言っていました。
しかし、現在では立春(2月4日頃)の前日を節分と呼んでいます。
雪片(せっぺん)
雪のひとひら。雪の結晶が多数付着して、ある大きさになったもののことを意味します。
雪峰(せっぽう)
雪をいただいている山の峰を意味します。
早春(そうしゅん)
春の初めごろを意味します。
長春(ちょうしゅん)
常に春であることと、花の絶えることのないことを意味します。
玉椿(たまつばき)
椿の美称。
遠山(とおやま)
遠くに見える山のことを意味します。点茶道具のある部分が遠くにある山の形に似ているものをいい、風炉の灰の形にも「遠山」というものがあります
梅花(ばいか)
梅の花のことを指します。
初音(はつね)
春の訪れを告げる、ウグイスやホトトギスなどの鳴き声のこと。
その年一番の声。
春風(はるかぜ・しゅんふう)
春に吹く、おだやかな風。
春告鳥(はるつげどり)
春の訪れを告げるうぐいすのこと。昔から、美しい鳴き声が親しまれてきました。
福の神(ふくのかみ)
幸運をもたらす神様で、七福神などのことを指します。
福来(ふくらい)
幸せが訪れること。
冬木(ふゆき)
冬になって葉の落ちた木のことや、冬の木のことを意味します。
冬ごもり
冬の寒い間、うちにこもることを指します。
宝珠(ほうじゅ)
球形で頭がとがって、火炎が燃え上がっている形をした玉で、ほしい物が思いのままに出せるという意味を持ちます。如意(にょい)宝珠。
窓の雪(まどのゆき)
中国晋の孫康(そんこう)が雪明かりで書を読む苦労をしたという「晉書‐車胤伝」の故事から、苦学することをたとえて言います。
宮柱(みやばしら)
宮殿や神殿などの柱。
雪間(ゆきま)
雪がしばらくやんだあいだのことで、雪の晴れ間を指します。
雪間草(ゆきまぐさ)
一面を覆っていた雪が春になると徐々に消えていき、土の部分が見えてきます。
その土の部分に出てきた草を「雪間草」と呼びます。
雪輪(ゆきわ)
雪の結晶を文様にしたもの。
豊作をもたらすという意味があります。
若草(わかくさ)
新芽を出したばかりの草を指します。春の訪れを感じさせます。