茶道の扇子の役割とは?男女の違いと正しい使い方を詳しく解説

茶道で使われる扇子は、夏の暑さをあおぐための道具ではなく、礼儀作法の中で重要な意味を持つ象徴的な存在です。
今回は、茶道における扇子の役割と、男性用・女性用の違いについて詳しくご紹介します。

もくじ

茶道における扇子の役割

境界を示す

扇子は、自分と相手の間に見えない「結界」を作る役割を持ちます。
挨拶や拝見の際に膝前に置くことで、お互いの間に礼を保つ空間が生まれます。
また、相手と自分との間に境界という意味で置くのですから、相手に敬意を払い、自分がへりくだる意味も持っています。

礼の所作で使う

初座(はじめの挨拶)や終座(最後の挨拶)では、閉じた状態の扇子を膝前に置いて頭を下げてご挨拶をします。
また、道具を拝見するときなど、礼を尽くす場面で扇子を前に置く所作が見られます。

身分・礼節の象徴

扇子は古くから貴人の持ち物とされ、茶道においても必須の道具です。
扇子を持たずに挨拶をすると「無礼」と受け取られる場合もあります。
茶道のお稽古を始めるにあたり、扇子は必須アイテムかつ重要アイテムの一つ。
何を置いても絶対に忘れないようにしましょう。


2. 男性用と女性用の違い・選び方

男性用女性用
サイズ約6寸5分(約19.5cm)約5寸(約15cm)
落ち着いたシックな柄が多い華やかな柄が多い

扇子の扱い方

お客様としての扇子の扱い方

お客様として茶室に招かれた時は、基本的にずっと手に持つか、畳の上に置きます。
歩く時の扇子の位置は、右手を添えるようにして持ち、太ももの始まりの部分辺りで体に沿わせるように歩きます。
拝見の時は境界線として膝前に置き、お茶をいただくときは自分の後ろに置きます。
(この時、正客は扇先を次客の方に向け、次客以降は、扇先を正客側に向けて置きます。)
茶室を出たら、裏千家の場合は帯に差して(自分の左側)携帯して持ち歩きます。

亭主としての扇子の扱い方

基本的に亭主として茶席にお茶を点てる時は、扇子は水屋に置いておきます。
大勢の人が水屋にいる場合は、忘れたり、誰かのものと混ざらないように目印があるといいでしょう。

まとめ

茶道に欠かせない扇子。
茶道における扇子は、涼を取るためではなく、礼節や空間の区切りを示す大切な道具です。
基本を学び、知ることで、所作全体が美しく引き締まります。
扇子の役割や扱い方を理解することは、茶道の心を深く味わう第一歩となるでしょう。

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